書いてる本人がいちばん気づかない「ねじれ文」。
こんにちは、アイデアマン養成コーチの寺ちゃんです。
アイデアマン養成所の喫茶室で、ひらめき先輩、
新入社員のアイちゃん、デアくんの三人が雑談を
しています。
ひらめき先輩
「きょうはねじれ文について話しをしましょうか。
ふだん何気なくしゃべっている言葉だけに、
間違いに気づきにくいのかもしれませんね」
アイちゃん
「ねじれ文って、何ですか?」
デアくん
「あっ、知ってる。主語と述語が対応していない
文のことですよね」
ひらめき先輩
「おっ、デアくん、よく知ってたね」
アイちゃん
「へぇ、デアくん、国語、得意なんだ?」
デアくん
「まあね・・・」
ひらめき先輩
「じゃ、これからいくつか文を書くから、
どこがおかしいか言ってみて」
(先輩、ミニ版のホワイトボードに書く)
(1)デアくんの夢は大金持ちになりたい。
(2)通帳の残高を見て、来月は節約するぞと思ったが、
実行しない。
(3)その油絵を描いた人はアイちゃんの恋人の絵です。
(4)美しいアイちゃんを見ると、デアくんの心を
うっとりさせます。
(5)このカレーはだれによって食べたかわからない。
ひらめき先輩
「アイちゃん、どう? どこがおかしい?
間違いを正してみてください」
アイちゃん
「えーと、1番は、述語が変ですね。正しくは・・・」
(ホワイトボードの文を直す)
(1)デアくんの夢は大金持ちになること。
ひらめき先輩
「はい、そうですね。デアくん、2番は?」
デアくん
「2番ですか? えーと、えーと・・・」
(ホワイトボードの文を直す)
(2)通帳の残高を見て、来月は節約するぞと思ったが、
実行しなかった。
ひらめき先輩
「よくできましたね。アイちゃん、3番は?」
アイちゃん
「かんたん、かんたん」
(ホワイトボードの文を直す)
(3)その油絵を描いた人はアイちゃんの恋人です。
デアくん
「なるほど。僕の番ね?」
(ホワイトボードの文を直す)
(4)美しいアイちゃんを見ると、デアくんの心は
うっとりさせられます。
アイちゃん
「うん、なかなかいい例文ね」
ひらめき先輩
「それでもいいし、こういうのもあるね」
(ホワイトボードの文を直す)
(4)美しいアイちゃんを見ると、デアくんの心を
うっとりさせてくれます。
アイちゃん
「5番目は・・・」
(ホワイトボードの文を直す)
(5)このカレーはだれによって食べられたのかわからない。
ひらめき先輩
「はい、よくできましたね。ねじれ文って、1番のように
主語と述語の不一致だけじゃないんですよ」
アイちゃん
「なるほど」
デアくん
「確かに」
ひらめき先輩
「2番は時制がずれてますよね。3番は修飾語と
被修飾語の関係がずれています。4番は他動詞と
使役動詞の使い方がおかしいし、5番は能動態と
受動態の使い方がおかしいですね」
アイちゃん
「自分が書いていると、意外と間違いに気づかないかも・・・」
デアくん
「確かに」
ひらめき先輩
「だから、文を書くときは、何が主語だったかをしっかりと
頭に入れておきましょう。要するに、長い文を書かないよ
うにすることがポイントです。そのためには、“・・・たら”、
“・・・ので” 、“・・・が”、 “・・・けれど”といった接続語を
むやみに使わないことですね」
アイちゃん
「これからは、文の締めくくりのときは、ちゃんと主語を
確認してから書くことにしようっと」
デアくん
「うんうん、簡潔に書こうっと」
ひらめき先輩
「はい、きょうの雑談はここまで。
読者の皆さんも、最後までお読みいただき感謝します」