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【誕生秘話】ならば、アイデアで勝負しよう。

こんにちは、アイデアマン養成コーチの寺ちゃんです。

アイデアマン養成所の喫茶室で、ひらめき先輩、
新入社員のアイちゃん、デアくんの三人が雑談をしています。

ひらめき先輩
「きょうは、超ロングセラー商品となった
伊藤ハムのポールウインナーの話です」

アイちゃん
「ポールウインナー? デアくん、知ってる?」

デアくん
「いや、知らないなぁ」

ひらめき先輩
「日本で初めてスティック型のソーセージとして開発
された商品です。全国区のメーカーがつくる80年近い
ロングセラーなんだけど、なぜか、関西以外での認知度が
低いんです」

アイちゃん
「そういうこともあるんですね」

ひらめき先輩
「珍しいケースですね。それはさておき、1928年、
伊藤傳三という方が、伊藤ハムの前身の伊藤食品工業を
設立。最初は神戸で魚肉ソーセージを製造し、これが
評判を呼び、大手百貨店に卸すまでになったんです」

デアくん
「魚肉ソーセージ大好き!」

ひらめき先輩
「ところが、しばらくすると、工場は返品の山に
なってしまったんです」

アイちゃん
「何があったんですか?」

ひらめき先輩
「表皮の天然腸には小さな穴があいていて、畜肉だと
別に問題はないんだけど、水分の多い魚肉だったので、
乾燥した表皮から水分がにじみ出して細菌が繁殖して
しまったんです」

デアくん
「人生、山あり谷ありですね」

ひらめき先輩
「それで、工場を閉めることになったんですが、
傳三さんはあきらめませんでした。今度は、本来、
造りたかった畜肉のハムやソーセージの技術を学び
始めたんです」

アイちゃん
「あきらめない、というところが、
どの成功者にも共通している精神ですね」

ひらめき先輩
「しかし、ハム・ソーセージを製造するには膨大な
資本が必要で、当時の傳三さんにはそれだけの資本
がありませんでした。そこで、同業者にはできない
もの、創作的なものを工夫しなければならないと考
え、その結果、思いついたのが、表皮に天然腸では
なく天然素材のセロハンを使うことだったんです」

デアくん
「成功の秘訣は、やっぱり、あきらめないことと、
アイデアで勝負することか・・」

ひらめき先輩
「1934年、ついにポールウインナーが誕生しました。
当初はセロハンウインナーと呼ばれていたんですよ。
大ヒットしたおかげで、それまで夫婦二人で手作りして
いたのが間に合わなくなり、工場を建設する必要が出て
きたんだけど、これまた、資金不足の問題がでてきたん
です。そこで、どうしたかというと・・」

アイちゃん・デアくん
「どうしたんですか?」

ひらめき先輩
「傳三さんは、またもや独自のアイデアを考え出したん
です。セロハンウインナー引換券です。5円券(11枚)
と10円券(22枚)の引換券をつくり前金制で販売しま
した。前払いだけど、1割お得という、今で言うプリペ
イド式の販売ですね。それで得た資金で工場を立ち上げ
量産体制を整えたというわけです」

アイちゃん
「パチパチパチ・・(拍手)」

デアくん
「アイデアの勝利ですね」

ひらめき先輩
「はい、きょうのお話はここまで。
読者の皆さんも、最後までお読みいただき感謝します」

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