【誕生秘話】ニーズというスパイス入りのオリジナルソース。
こんにちは、アイデアマン養成コーチの寺ちゃんです。
アイデアマン養成所の喫茶室で、ひらめき先輩、
新入社員のアイちゃん、デアくんの三人が雑談をしています。
ひらめき先輩
「さて、きょうは、ブルドックの話です」
アイちゃん
「わたし、犬、大好き!」
ひらめき先輩
「いえいえ、ブルドックソースのことです。
1902年の創業で、当初は三澤屋商店といって、
酒類や缶詰などの食品卸売業をしていたそうです」
デアくん
「卸売業の会社がソースを作ったんですか・・」
ひらめき先輩
「そうなんです。
最初はソースの作り方も知らなかったそうですが、
どうやってノウハウを身につけたと思いますか」
アイちゃん
「どこかの会社からノウハウを教えてもらったか、
それとも買い取ったか・・」
ひらめき先輩
「創業者の小島仲三郎という方は、東京にある洋食店を
食べ歩いて自分の舌で味を覚え、調理師に作り方を
聞き回って作り上げたそうです」
デアくん
「ひゃー、すごい努力家ですね」
ひらめき先輩
「イギリスが発祥の地のウスターソースは
塩気やスパイスが効いていて、主に料理の味付けや
隠し味に使われていたそうです」
アイちゃん
「それまでは、ソースは調味料の一種みたいなもの
だったんですね」
ひらめき先輩
「小島さんは、当時、家庭に浸透し始めていた
カツレツやエビフライなどにかけて使うソースを
作ろうと考えていたそうです。
それで、日本人の口に合うように野菜や果実を使い、
うま味と甘みを強調したオリジナルの味を生み出した
というわけです」
デアくん
「初めからオリジナルソースを作ろうとするなんて、
商人というよりアイデアマンですね」
ひらめき先輩
「ブルドックソースは今年で創業110年になるけど、
いまでも新しいソースを作り続けているんですよ」
アイちゃん
「そういえば、今年の8月に『うまソース』という
新製品が出ましたね。肉じゃがや煮付けなど和食の
味付けもできるソースらしいですよ」
デアくん
「うまソース?」
ひらめき先輩
「アイちゃん、よく知ってますね。健康志向で揚げ物の
消費が減ったり、複合調味料が出てきたりして、
ウスターソース類の市場は縮小傾向にあるらしいんです」
アイちゃん
「それで、料理にかけて使えるだけでなく、
調理にも使えるソースが開発されたんですね」
デアくん
「伝統の味を守るだけでなく、新しい時代のニーズに
ちゃんと応えていますね」
ひらめき先輩
「はい、きょうのお話はここまで。
読者の皆さんも、最後までお読みいただき感謝します」