【誕生秘話】エレベーターの中の鏡は、何のため?
こんにちは、アイデアマン養成コーチの寺ちゃんです。
アイデアマン養成所の喫茶室で、ひらめき先輩、
新入社員のアイちゃん、デアくんの三人が雑談をしています。
ひらめき先輩
「きょうは、エレベーターの話です。その前に、
クイズを出しますね」
デアくん
「クイズ?」
アイちゃん
「面白そう」
ひらめき先輩
「あるビルでのこと。なかなかエレベーターが
やってこないビルがありました。苦情が相次ぎ、
ビル側は何とか手を打たなければなりません。
しかし、資金がなく、エレベーターを増やしたり、
高速化することはできません。さて、あなたなら、
どうやって解決しますか?」
デアくん
「資金もないんですか? じゃ、エレベーターの
横に、“お急ぎの方は階段で”という紙を貼るのは
どう?」
アイちゃん
「それじゃ、もっと苦情が来ちゃうわよ」
ひらめき先輩
「アイちゃんは?」
アイちゃん
「じゃ、“健康のために階段で”はどう?
あっ、冗談よ、冗談。本気にしないでよ」
デアくん
「あっ、そのほうがいいかも」
ひらめき先輩
「はいはい。分かりました。先に進めますね。
どうしたかというとね。エレベーターの壁に
鏡を設置したんです」
アイちゃん
「あっ、それ聞いたことがある。鏡に自分の顔や
姿を見ることで待ち時間をつぶしてもらうことが
狙いでしょ」
デアくん
「グッドアイデアだね」
ひらめき先輩
「これで、苦情はピタッとなくなったそうです。
出は、もう一つ、出題します」
デアくん
「えっ、まだあるんですか?」
アイちゃん
「今度こそ、当ててみせるわ」
ひらめき先輩
「エレベーターの中にも鏡が設置してあるけど、
あれは何のためでしょうか?」
アイちゃん
「中で退屈しないように、ですか?」
デアくん
「最近は高層ビルもあるしね。あっ、それか、
お客さんと会う前に身だしなみのチェックを
するためかな?」
ひらめき先輩
「ポンピーン! あ、これ、ピンポーンの反対ね。
不正解です。実は、車椅子使用者やベビーカーを
引いた方が後ろ向きにエレベーターから降りる際
に、背後、つまりエレベーターの入り口側を確認
しやすくするために設置してあるんです」
デアくん
「なるほど。そういうことだったのか」
アイちゃん
「これこそ、愛あるアイデアですね」
ひらめき先輩
「はい、きょうの雑談はここまで。
読者の皆さんも、最後までお読みいただき感謝します」