【誕生秘話】ボウリングの貸しシューズの悲しいアイデア。
こんにちは、アイデアマン養成コーチの寺ちゃんです。
アイデアマン養成所の喫茶室で、ひらめき先輩、
新入社員のアイちゃん、デアくんの三人が雑談をしています。
ひらめき先輩
「デアくんはボーリングをやったことある?」
デアくん
「一度だけあります」
アイちゃん
「私も一度だけ」
ひらめき先輩
「最近の若い人はあまりやらないのかな。日本
では、1970年前後にボーリングブームになりま
しね」
アイちゃん
「でも、今でもやってる人は多いと聞きました
けど」
デアくん
「手軽に楽しめるスポーツだからじゃないかな」
ひらめき先輩
「当時は、女子プロボウラーがアイドル並みの
人気を誇り、ボウリングのウエアも最先端の
ファッションになったんです。自分専用の
“マイシューズ”に対して、貸しシューズの
ことを“ハウスシューズ”と呼ぶんですが、
この貸しシューズの盗難が相次いだそうです」
デアくん
「靴を盗んじゃうんですか?」
アイちゃん
「ひどいなぁ」
ひらめき先輩
「そこで問題なんですが・・・」
アイちゃん
「えっ、また問題ですか?」
デアくん
「なにか景品あるんですか?」
アイちゃん
「そういうこと?」
ひらめき先輩
「盗難防止のアイデアを考えてみてください」
デアくん
「今すぐにですか?」
ひらめき先輩
「思いつきでいいですから・・・」
アイちゃん
「自分の靴と交換制にした?」
デアくん
「そうしても同じことじゃないかな。要らない
靴を履いていって、貸しシューズを履いて帰っ
ちゃえばいいんだから」
アイちゃん
「ああ、そうか」
デアくん
「貸しシューズに恥ずかしいほどでっかくボー
リング場の名前を入れるのはどう?」
ひらめき先輩
「それ、いい発想だと思う。正解はデザインを
わざとダサくしたんだそうです。独特の派手な
色使いにすることで、一目でハウスシューズだ
と分かり、靴を盗んでもすぐ見つかったそうで
す。そのダサさが今でも続いているんだって」
アイちゃん
「これは悲しいアイデアの例ですね」
デアくん
「靴ぐらい自分で買えばいいのにね」
ひらめき先輩
「はい、きょうの雑談はここまで。
読者の皆さんも、最後までお読みいただき感謝します」