創造力を鍛えるベストな方法。
こんにちは、アイデアマン養成コーチの寺ちゃんです。
アイデアマン養成所の喫茶室で、ひらめき先輩、
新入社員のアイちゃん、デアくんの三人が雑談を
しています。
ひらめき先輩
「デアくんに聞くけど、創造力を鍛えるには
どんな方法がいいと思う?」
デアくん
「“そうぞうりょく”って、イマジンの方ですか?
それとも、クリエイトの方ですか?」
ひらめき先輩
「クリエイトの方です。ものを生み出す力を鍛えるには、
どんな方法があると思う?」
デアくん
「鍛える方法ですか? 妄想癖になること、なんちゃって」
ひらめき先輩
「ある意味、当たってるかも。アイちゃんは?」
アイちゃん
「うーん。やっぱり、毎日、アイデアを考えることかな?」
ひらめき先輩
「なるほど。きょうは、創造力についての興味ぶかい
エピソードを話しますね。二人とも、“2001年 宇宙の旅”
という映画を知ってますよね?」
アイちゃん・デアくん
「知ってまーす!」
ひらめき先輩
「映画の最初のシーンで、モノリスという黒い長方形の
物体が登場するでしょ。あれって、何なのか知ってる?」
アイちゃん・デアくん
「・・・・・?」
ひらめき先輩
「あれは人類以前に進化した知的生命体が、他の知的生命
の発生を促し、その経過を連絡する装置らしいんですよ」
アイちゃん
「へぇ、そうなんだ」
デアくん
「知らなかったな」
ひらめき先輩
「でも、きょうはその話じゃないんです。実は、最初の計画
では、キューブリック監督は、モノリスではなく、宇宙人を
登場させる予定だったそうなんです」
アイちゃん・デアくん
「宇宙人を?」
ひらめき先輩
「そう。キューブリック監督は、これまでのSF映画に登場
した怪物のような宇宙人の姿が気に入らなかったので、世界
中の一流アーティストやイラストレーターに“これまでに誰
も見たことのない、想像もしたことのない宇宙人”を描くこ
とを依頼したんですね」
アイちゃん
「そうだったんですか」
デアくん
「知らなかった・・・」
ひらめき先輩
「しかし、残念ながら、気に入るものはなかったんですね。
世界のアーティストたちにとっては、これまで見たことも、
想像したこともない生命体を描くことはできなかったという
ことです」
アイちゃん
「確かに、難しそう・・・」
ひらめき先輩
「もちろん、キューブリック監督は他の方法も模索したよう
ですが、結局、“想像もつかないほどのものは、想像できない
ことが分かった”との言葉を残して、宇宙人の映像化を断念
したんですね」
デアくん
「ふむ、ふむ・・・(メートに書き込んでいる)」
ひらめき先輩
「ここがいちばん大事なところですが、“人は想像できるもの
しか創造できない”ってことなんですね。つまり、創造力を
鍛えるには、想像力を磨くことがポイントになるということ
ですね」
アイちゃん
「メモ、メモ・・・」
デアくん
「ふむ、ふむ・・・」
ひらめき先輩
「はい、きょうの雑談はここまで。
読者の皆さんも、最後までお読みいただき感謝します」