繰り返し考えていると、ヒラメキの頻度も上がる。
こんにちは、アイデアマン養成コーチの寺ちゃんです。
アイデアマン養成所の喫茶室で、ひらめき先輩、
新入社員のアイちゃん、デアくんの三人が雑談を
しています。
デアくん
「ひらめき先輩は、本業はコピーライターですよね?」
ひらめき先輩
「そうです。アイデアマン養成コーチを名乗っていますが、
いまでもコピーライターをやっています」
デアくん
「これまでにアイデアに詰まるってことはなかったですか?」
ひらめき先輩
「そりゃ、ありますよ。僕の場合、コピーライターのアシス
タントから始めたんですけど、その頃はまったく書けませ
んでした」
アイちゃん
「書けないって、コピーがですか?」
ひらめき先輩
「そうです。キャッチコピーを何十案と書いても、先生から
オーケーが出ないんですよ。オーケーが出ないと、デザ
イナーの人も仕事を進められないし、クライアントにも見
せられないんです」
デアくん
「ひらめき先輩にも、そういう時代があったんですか」
ひらめき先輩
「頭の中が空っぽになっても、何かを生み出さなければ
ならないという、いままで味わったことのない苦しみでし
たね。でも、それがあったから、今日があるんだなあと
つくづく思います」
アイちゃん
「だから、アイデアの本質をよく理解してらっしゃるんですね」
ひらめき先輩
「やめてよ。急に敬語なんか使っちゃって」
デアくん
「いつごろから、いいコピーが書けるようになったんですか?」
ひらめき先輩
「2、3年経ってからかな。最初はプロダクションで修業をして、
その後、広告代理店に移ったんだけど。しばらくして、“おや”と
思うときがあったんですよ。なぜか、突然いいアイデアが浮か
ぶようになったんですね」
アイちゃん
「それは、やはり修業時代に思考の殻を破ることができたと
いうことでしょうか」
ひらめき先輩
「そうなんですよ。その後もいい先生に出会えて、鎧のように
自分を覆っていた思考の殻をとことん破ることができたんで
すね。物事をあらゆる角度から見つめることが、どんなに難
しいことか、あとで分かりました。」
デアくん
「そうか。先輩でもそのくらいやったんだですね。となると、
僕らはどのくらい努力をすればいいんだろう?」
アイちゃん
「ほんと。もっともっと頑張らなくちゃね!」
ひらめき先輩
「でも、大丈夫! 繰り返しアイデアを考える作業をしていると、
アンテナの感度が良くなりインスピレーションも受けやすくなる
と思います。経験を積むほどに時間が短縮されていき、アイデ
アを考えるのも楽しくなりますよ」
デアくん
「本当ですか? 僕もそうなりますかね?」
アイちゃん
「うーん。それって、今世紀最大の難問ね」
ひらめき先輩
「はい、きょうの雑談はここまで。
読者の皆さんも、最後までお読みいただき感謝します」