中央タクシーの感動サービスは、愛から生まれたアイデア。
こんにちは、アイデアマン養成コーチの寺ちゃんです。
アイデアマン養成所の喫茶室で、ひらめき先輩、
新入社員のアイちゃん、デアくんの三人が雑談を
しています。
アイちゃん
「そういえば、先日、中央タクシーという会社が
テレビで紹介されていたんですけど、見ました?」
デアくん
「観た、観た。長野のタクシー会社でしょ。あん
な感動的なサービスをやってるタクシー会社もあ
るんだね」
ひらめき先輩
「9割の会社が赤字とも言われるタクシー業界の
なかで、中央タクシーは地域で圧倒的な支持を受
けている業績好調のタクシー会社ですね。あのよ
うに、今までなかったようなサービスを提供する
こともアイデアなんですよね。アイデアが研究所
やクリエーターだけのものじゃないってことが分
かるでしょ」
アイちゃん
「なるほど。どんな仕事をしていても、アイデア
を考えることは欠かせないってことですね」
ひらめき先輩
「そうです。仕事をしているなかで、困ったこと
や問題が生じたときこそアイデアの出番なんです」
デアくん
「どうしようって思うことって、たくさんありま
すよね。そう考えると、ふだんからアイデアを考
える力を養っておく必要がありますね」
ひらめき先輩
「中央タクシーの有名なエピソードがあるんです。
長野オリンピックのときのことですが、報道関係者
などからの借り上げ要請があって、ほぼすべての
競合他社は要請を受け入れたんですね。借り上げに
応じれば収入増が見込めるからね。でも、中央タク
シーだけが借り上げ要請を断ったんです」
アイちゃん
「それは、どうしてですか?」
ひらめき先輩
「それはね、ふだん病院の行き帰りなどで使ってく
れている人が使えなくなるからという理由だったん
ですよ。しかも、これは従業員の提案だったらしい」
デアくん
「へえ、すごいですね。どうして、そういう会社に
なったんですか?」
ひらめき先輩
「後発組だった中央タクシーは、京都のMKタクシー
を見習って、顧客重視の経営をやり始めたんですね。
リピーターが多く、電話による配車依頼が8割を占
めるそうですよ」
アイちゃん
「ビジネスって、やっぱり心なんですね」
ひらめき先輩
「ここに中央タクシーの憲章があるから、あとで読ん
でみて」
【憲章】
我々は長野市民の市民生活にとって必要不可欠であり、
さらに交通弱者・高齢者にとってなくてはならない存在
となる。
私たちが接することによって「生きる勇気」が湧き
「幸せ」を感じ「親切」の素晴らしさを知って下さる
多くの方々がいらっしゃる。私たちは、お客様にとって
いつまでもこのうえなくなくてはならない人として在り
続けこの人がいてくれて本当に助かりますと思わず涙と
ともに喜んでいただける。我社はそんな人々によって
のみ構成されている会社です。
ひらめき先輩
「はい、きょうの雑談はここまで。
読者の皆さんも、最後までお読みいただき感謝します」