その技術力ゆえに、“ウォズの魔法使い”と呼ばれる男。
こんにちは、アイデアマン養成コーチの寺ちゃんです。
アイデアマン養成所の喫茶室で、ひらめき先輩、
新入社員のアイちゃん、デアくんの三人が雑談を
しています。
ひらめき先輩
「きょうはアップルの共同設立者の一人である
スティーブ・ウォズニアックという人について
話をしますが、デアくんは彼のこと前から知っ
てましたか?」
デアくん
「いいえ。この間、スティーブ・ジョブズさん
のエピソードを聞いたとき、初めて知りました」
アイちゃん
「私もそうです」
ひらめき先輩
「この人のことを調べてみたんだけど、すごい
才能の持ち主でした。時間が限られているから、
詳しくは言えないけど、6歳のときにアマチュア
無線の免許を取って、自作キットのアマチュア
無線機を組み上げたそうです。13歳のときには、
トランジスタの組み合わせによる原始的なコン
ピュータを出品して科学コンクールで優勝した
こともあるそうなんです。これだけでも凄いで
しょ?」
アイちゃん・デアくん
「すごーい!」
ひらめき先輩
「ジョブズさんとはヒューレット・パッカードで
アルバイトをしていた頃に知り合ったんです。容
姿も性格も正反対なのに、すぐに意気投合したそ
うです」
デアくん
「そのあと、二人で独自のブルー・ボックスをつ
くることになるんですね。無料で長距離電話をか
けられる装置を・・」
ひらめき先輩
「そうです。それは以前話しましたね。1974年に
インテルが8080をリリースすると、Altair 8800
というコンピュータ・キットが発売され人気を博
したんです。ウォズニアックは、8080より安くて、
しかも簡易な回路のコンピュータができると確信
し、1976年の3月に最初のプロト機をつくりあげ
たんです。そこで、ヒューレット・パッカードや
ジョブズさんの働いていたアタリに商品化を持ち
掛けたけど断られて、結局、自分たちで売り出す
ことに決めたそうです」
アイちゃん
「難しすぎて何が何だかよく分からないですけど、
とにかくすごい製品をつくったのに理解してもら
えなかったということですね」
デアくん
「うんうん、そんな感じ・・・」
ひらめき先輩
「で、自分たちで資金を集め、Apple Iと名付け
て販売を開始したんですね。最初はあまり売れ行
きがよくなかったそうですが、二カ月を過ぎた頃
から急激に売れ始めたそうです」
アイちゃん
「売れてよかったですね」
デアくん
「成功物語は、こうして始まったのか・・」
ひらめき先輩
「その後、アップルは法人化されました。アップ
ルという会社の名前の由来は、ジョブスさんが当
時流行っていたリンゴダイエットをしていたから
というのが最も有力な説です。スペルは違います
が、マッキントッシュもリンゴの品種にあるよう
です。この頃のロゴはリンゴの木と女性、そして
リボンでAppleコンピュータと書かれていたそう
です」
アイちゃん
「へぇ、社名の由来、初めて知りました」
ひらめき先輩
「で、ウォズニアックさんはアップルに全力を投
入するためにヒューレット・パッカードを退社し、
Apple Iの再設計を開始します。そして、ついに
Apple IIをほとんど独力で開発。Apple IIは設置
ベースで200万台を超え、莫大な利益をアップル
にもたらしました。1980年にアップルは株式公開
を果たし、ウォズニアックさんは1億ドルを超え
る創業者利益を得たそうです」
デアくん
「1億ドルか・・」
アイちゃん
「Apple IIをほとんど独力で開発したなんて、
すごい人ですね」
ひらめき先輩
「時は経ち、1985年に、ウォズニアックさんは、
アップルがMacintoshに注力しApple IIを冷遇
していたことに不満を持ち退社したのですが、
その後もMacintoshの長年のユーザでもあり、
近年のアップルにおけるMac OS XやiPhoneへ
の取り組みを賞賛しているということです」
アイちゃん
「そうなんだ。ちょっとさみしいけど仕方ないか」
ひらめき先輩
「彼は親しみやすい人柄ゆえに多くのコンピュー
ター関係者から親しみを込めてウォズと呼ばれ、
また、その技術力から“ウォズの魔法使い”とも
呼ばれているそうです」
デアくん
「うまい!」
ひらめき先輩
「はい、きょうの雑談はここまで。
読者の皆さんも、最後までお読みいただき感謝します」