思考の迷路に入り込んだら、あなたはどうする?
こんにちは、アイデアマン養成コーチの寺ちゃんです。
アイデアマン養成所の喫茶室で、ひらめき先輩、
新入社員のアイちゃん、デアくんの三人が雑談を
しています。
ひらめき先輩
「デアくん、いつもアイデアを考えるときって、
どうしてますか?」
デアくん
「腕を組んで根気よく考えます」
ひらめき先輩
「いや、そういう意味じゃなくて。これだという
アイデアが出るまで頭の中でずっと考え続ける
タイプなのか。それとも、メモを取りながら考え
るタイプ?」
デアくん
「そうですね。これだと思うアイデアが出るまで
じっくり考える方でした」
ひらめき先輩
「でした、ということは、いまは違うということ
ですか?」
アイちゃん
「ややっこしい言い方するわね。男ならはっきり
言いなさいよ」
デアくん
「はい。ひらめき先輩にアイデアの講義をしても
らうまでは・・。いまはどんなことでも頭に浮か
んできたものは、メモを取りながら考えます」
アイちゃん
「私もそうです。頭の中に出てきたものは何でも
紙に書きながら考え続けます」
ひらめき先輩
「二人とも、それがいいと思いますよ。メモも
取らずに頭の中だけで考えていると思考の迷路
に入ってしまうんです。ですから、最初に考え
る方向というか、ポイントを決めてから始める
といいですね」
アイちゃん
「そうしないと、どこまで考えたのか分からな
くなっちゃう」
デアくん
「そうそう。でも、書いておくと、あとで見直
したときに、そこから新しい考えが浮かんだり
するんだよね」
ひらめき先輩
「そういうことがよくありますね」
アイちゃん
「何が違うのかしら。頭の中だけで考えるのと
メモを取りながらとでは・・」
デアくん
「僕なんか、頭の中だけで考えていると、堂々
めぐりして訳が分からなくなっちゃう」
ひらめき先輩
「その通りだと思うよ。やはり、客観性の違い
じゃないかな」
アイちゃん
「客観性の違い?」
ひらめき先輩
「迷路を思い浮かべると分かりやすいかもね」
デアくん
「迷路? 思考の迷路のことですか?」
ひらめき先輩
「いやいや、地面の上の迷路です。迷路って、
歩いている本人はどの道を行った方がいいの
か分からなくて、迷ってしまうことがあるけ
ど、離れて上の方から見ている人には迷路を
一望できるので、進むべき方向を教えてあげ
ることができるのと同じだと思うんです」
アイちゃん
「なるほど。それって、とてもわかりやすい
例えですね」
ひらめき先輩
「それに、もうひとつ重要な理由があるんです」
アイちゃん
「もうひとつ、重要な理由?」
ひらめき先輩
「そうです。以前、アイデアは一期一会だとい
うことを話したと思いますが、覚えていますか?
あとでメモをしようとしても、ほとんど思い出
せないことが多いので、浮かんできたものはその
場で書き留めることが大事です」
デアくん
「そうです、そうです。思い出しました!」
アイちゃん
「ということは、忘れてたのね」
デアくん
「いや、まあ、その・・」
ひらめき先輩
「はい、きょうの雑談はここまで。
読者の皆さんも、最後までお読みいただき感謝します」