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食卓用フォークはスパゲッティが生んだ?

こんにちは、アイデアマン養成コーチの寺ちゃんです。

アイデアマン養成所の喫茶室で、ひらめき先輩、
新入社員のアイちゃん、デアくんの三人が雑談をしています。

ひらめき先輩
「きょうの話はフォーク、特に4本歯の食卓用
フォークの起源についてです」

アイちゃん
「食卓用? 食卓用じゃないフォークって、
あるんですか?」

ひらめき先輩
「アイちゃん、いきなり鋭い質問ですね。フォーク
の語源は、ラテン語の熊手を意味する“furca”で、
イタリアで一般的に使用されるようになるのは、
16世紀に礼儀作法の一部となってからだそうです」

アイちゃん
「じゃ、それまではどうしてたんですか?」

デアくん
「それ、聞きたかった」

ひらめき先輩
「これまた、いい質問ですね。西ヨーロッパでは、
フォークが導入されるまではスプーンでスープを
飲み、ナイフで肉を切りながら手づかみで食べて
いたらしいよ」

アイちゃん
「手づかみで?」

デアくん
「信じられないな・・」

ひらめき先輩
「当時のフォークは歯はまっすぐで2本しかなく、
単に肉を切るときに使っていたそうです。食べ物
をすくって口元に運ぶには適していなかったんで
すね」

アイちゃん
「だからと言って、手づかみで食べなくても・・」

デアくん
「僕なら平気かも・・」

アイちゃん
「そういう話じゃないでしょ!」

ひらめき先輩
「4本歯の食卓用フォーク誕生の面白いエピソード
があるんですよ」

アイちゃん
「聞きた―い!」

デアくん
「2本歯から4本歯へ。まさか、差し歯の話じゃ
ないですよね?」

ひらめき先輩
「デアくん、それ面白いね」

アイちゃん
「ひらめき先輩! あまり調子に乗らせないで
ください!」

デアくん
「ひ、ひ、ひ・・・(笑)」

ひらめき先輩
「1770年代の頃の話です。ナポリ国王フェルディ
ナンド4世は庶民の風俗をこよなく愛した王様で、
宮廷でも毎日スパゲッティを食べることを命じた
そうです。しかし、フォークのない時代ですよね。
いったい、どのようにして食べたと思う?」

デアくん
「スプーンとナイフで食べたとか?」

アイちゃん
「食べられるんならやってみな!」

ひらめき先輩
「まあまあ。アイちゃんは?」

アイちゃん
「肉も手づかみなんだから、スパゲッティも
そうしたんじゃない?」

デアくん
「食べられるんならやってみな!」

ひらめき先輩
「まあまあ。二人とも、そうムキにならないで。
手づかみは当たっています。手づかみと言っても、
スパゲッティを頭上にかざして下から口ですする
という食べ方なんです」

アイちゃん
「えーっ!」

デアくん
「そんな下品な食べ方なんですか?」

ひらめき先輩
「当時でも、その食べ方はあまりにも見苦しいと
され、特に、ハプスブルク家出身の王妃マリア・
カロリーナはそれを許さなかったんですね。
そこで上品にスパゲッティを食べられるように、
料理長に命じて料理を取り分けるためのフォーク
を食器として使わせたんです。このとき、料理長
は先が長い3本歯のフォークをベースに、安全で
食べやすい先の短い4本歯のフォークを考案した
そうです」

アイちゃん
「食器用のフォークって、そんなに最近まで
なかったんですか?」

デアくん
「昔からありそうなのに・・」

ひらめき先輩
「今、使っている弓なり型のフォークは、18世紀
中頃にドイツで発明されたらしいです。そして、
4本歯のフォークが一般的に使われるようになった
のは、19世紀初頭とか」

アイちゃん
「フォークって、新しい食器なんですね」

デアくん
「そういえば、フォークを讃えた歌がありますね」

ひらめき先輩
「あっ、分かった!」

アイちゃん
「えっ、ひらめき先輩、知ってるんですか?」

デアくん
「アイちゃん、知らないの?」

アイちゃん
「何だろう?」

ひらめき先輩
「ある時期、日本でもすごく流行したよね」

アイちゃん
「しました、しました。一大ブームでしたね」

アイちゃん
「えっ、そんなに有名なんですか? どうしよう、
私だけ知らないなんて・・」

ひらめき先輩
「はい、きょうの雑談はここまで。
読者の皆さんも、最後までお読みいただき感謝します」

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