かつて、ボウリングは悪魔払いの儀式だった?
こんにちは、アイデアマン養成コーチの寺ちゃんです。
アイデアマン養成所の喫茶室で、ひらめき先輩、
新入社員のアイちゃん、デアくんの三人が雑談をしています。
ひらめき先輩
「きょうはボウリングの話です。ボウリングと言えば、
1970年前後にブームになった記憶があります。
数百メートルごとにボウリング場があったと言われるほど、
ボウリング・ブームになりました。当時は中山律子さんや
須田開代子さんなどのスタープレーヤーが登場し、
一世を風靡したものです」
アイちゃん
「ボウリングって、やったことがないです」
デアくん
「僕は一度だけあります。ガーターばっかりだったけど」
ひらめき先輩
「最近、ボウリング場はけっこう混んでるようですね。
でも、若い人はやらないのかな。ま、それはそれとして、
ボウリングの起源は、紀元前7千年ごろのエジプトと
言われています。当時の古墳から木製のボールとピンが
発掘された記録があるそうです。そのボ−ルとピンは
ロンドンの博物館に展示されているようですが、
現在までに確認されているスポ−ツ用具のなかで
最古のものだと言われています」
アイちゃん
「紀元前7千年ごろ? すごく古いですね」
デアくん
「しかも、エジプトか・・」
ひらめき先輩
「日本では1861年6月22日に、初めてのボウリング場
『インターナショナル・ボウリング・サロン』が長崎に
開設されたとかで、これにちなんで、現在、6月22日は
ボウリングの日になっています。さてさて、ここから
本題に入ります」
アイちゃん
「えっ、まだ本題に入ってなかったんですか?」
デアくん
「昼休みが終わっちゃいますよ」
ひらめき先輩
「はいはい、分かってますって。では、行きますよ。
二人とも、ボウリングの起源は何だか知ってますか?」
アイちゃん
「あんなこと言ったから、いきなり問題になっちゃった」
デアくん
「これ、リベンジでしょ?」
ひらめき先輩
「そんなことないですよ。じゃ、言うね。ボウリングは、
12世紀に入るとヨ−ロッパで盛んになり、ドイツでは、
ピンを邪悪なものに見立ててボ−ルで退治するという
キリスト教信者の悪魔払いの宗教儀式のひとつとして
始まったそうです」
アイちゃん
「えっ、悪魔払いの宗教儀式?」
デアくん
「単なる遊びじゃなかったんですか?」
ひらめき先輩
「それまでバラバラだったピンの数を9本に統一したり、
基本的なル−ルや規格を統一して、近代のゲ−ムとして
確立したのは、マルチン・ルタ−だったそうです。
これには、僕も驚きましたね。」
アイちゃん
「マルチン・ルタ−って、あの宗教改革で有名な人?」
デアくん
「これ、けっこう使えそう。メモメモ・・・」
ひらめき先輩
「その結果、ボウリングは特に宗教家たちの間で
ポピュラーなスポーツとなり、17世紀に多くの清教徒が
アメリカへ移住したため、アメリカでもボウリングが
盛んになったんですね。しかし、そのアメリカでは、
ボウリングを対象にした賭け事も盛んになり、
アメリカ政府は9本のピンをボールで倒すゲームは
していけないという法律を決めたんです。ところが、
彼らは法律の網の目をくぐるために悪知恵を働かせ、
ピンを10本に増やしボウリングを続けていったんです。
そのルールが、現在のボウリングのルールとなったとか」
アイちゃん
「法律の網の目をくぐるためにやったことが、現在の
ボウリングのルールになるなんて、おっもしろーいっ!」
デアくん
「スポーツって、すぐに賭け事と結び付いちゃうんだね」
ひらめき先輩
「ちなみに、今でもヨ−ロッパではナインピンボウリング
として9本のピンで競技されているそうです。
はい、きょうの雑談はここまで。読者の皆さんも、
最後までお読みいただき感謝します」