「だるまさん」の赤色には、理由があった。
こんにちは、アイデアマン養成コーチの寺ちゃんです。
アイデアマン養成所の喫茶室で、ひらめき先輩、
新入社員のアイちゃん、デアくんの三人が雑談をしています。
ひらめき先輩
「きょうはだるまさんの話です。だるまさんのモデルが
誰だか知ってますよね?」
アイちゃん
「達磨大師ですよね?」
ひらめき先輩
「そうです。でも、達磨大師がインドの王子であった
ことまでは知らなかったでしょ?」
デアくん
「へぇ、お釈迦様と同じですね」
ひらめき先輩
「達磨大師は中国へ行って仏教の修行を積み、五世紀末頃、
嵩山少林寺にこもって禅宗を開いたと言われています。
有名な『面壁九年』という言葉が残っているように、
九年間、なんと九年間もですよ、ひたすら壁に向かって
座禅の修行をしたというんですから、その忍耐力というか、
その菩提心は想像を絶するものがありますね」
アイちゃん
「九年間か。私なんか1時間も持たないかも・・」
デアくん
「僕は10分がいいところ」
ひらめき先輩
「手足のないだるまさんの形は、そのときの姿を模した
ものですね。さて、だるまさんの色ですが、なぜ赤い色を
しているんでしょうね。別に還暦のお祝いにいただいた
服を着ているわけではないんですよ」
アイちゃん
「目立つからじゃないですか?」
デアくん
「情熱の色の象徴かな」
ひらめき先輩
「縁起のいい色というわけでもありません。それには
ちゃんと意味があるんです。禅宗では、大僧正という
位の高いお坊さんだけが赤い衣を着ることができるそう
なんです。したがって、だるまさんが赤く塗られている
のは、モデルとなった禅宗の開祖、達磨大師へ敬意を
表すためだったんです」
アイちゃん
「位の高さを表していたんですか?」
デアくん
「禅宗の開祖だもんね」
ひらめき先輩
「ここから話がもっと面白くなります。だるまさんが
つくられたのは江戸時代の中期と言われていますが、
実は、室町時代に作られただるまさんの元になったものが、
日本にあったんです」
アイちゃん
「だるまさんの元になったものが・・」
デアくん
「日本にあった?」
ひらめき先輩
「そうなんですよ。何だと思います?もったいぶらずに、
言っちゃいますね。『起き上がり小法師』です」
アイちゃん
「あーあ、起き上がり小法師、ね」
デアくん
「なーるほど、似てるかも・・」
ひらめき先輩
「これを知っている人は、雑学の大家、博学の達人ですね。
尊敬しちゃいます。はい、きょうの雑談はここまで。
読者の皆さんも、最後までお読みいただき感謝します」