ギリシア語のボトルスを語源とする果物って何?
こんにちは、アイデアマン養成コーチの寺ちゃんです。
アイデアマン養成所の喫茶室で、ひらめき先輩、
新入社員のアイちゃん、デアくんの三人が雑談をしています。
ひらめき先輩
「二人とも、ブドウは好きですか?」
アイちゃん
「私は好きですよ」
デアくん
「僕は好きというほどでもないかな」
ひらめき先輩
「ほほう。デアくん、その理由は?」
デアくん
「うーん。ちょっと食べるのが面倒臭い」
アイちゃん
「面倒臭い? ブドウに失礼でしょ」
ひらめき先輩
「ハハハ、その気持ち、よく分かる」
アイちゃん
「ひらめき先輩まで、そういうこと言うんですか」
ひらめき先輩
「ごめん、ごめん。実は、最近になってブドウ
をあまり好んで食べないことに気がついたんで
す。なぜ、いまごろ気づいたのかというと、家
の者に指摘されたんですよ」
アイちゃん
「何を指摘されたんですか?」
ひらめき先輩
「家の者がブドウを買ってきて、みんなで食べ
ているとき、なかなか手を出さないか、食べて
もちょっとだけだと言われました。自分では、
意識してなかったんですけどね」
アイちゃん
「へぇ、そうなんですか」
デアくん
「僕と同じかも・・」
ひらめき先輩
「自分としては、とくにブドウの味が嫌いと
いうことはないんだけど、家族にそう言われ
て、なぜなのか考えてみたんです。で、分か
りました」
アイちゃん
「なぜだったんですか?」
ひらめき先輩
「ブドウの皮とか種をいちいち出すことに、
面倒臭さを感じていたようです」
アイちゃん
「確かに、ね。でも、いまだったら、皮ごと
食べられるブドウだってあるじゃないですか」
デアくん
「・・・・・」
ひらめき先輩
「そうなんですよ。それを知った家族は、皮
ごと食べられるレディフィンガーというブド
ウを買ってきてくれました」
デアくん
「へぇ、オシャレな名前・・」
ひらめき先輩
「形は細長い楕円形で、マスカットのような
色をしていて、これが、実においしいんです。
おまけに、種もない。すっかりこのブドウが
気に入りました」
アイちゃん
「ブドウひとつとっても、いまはいろんな品
種がありますからね」
ひらめき先輩
「ところで、ブドウの語源って、知ってる?」
デアくん
「そもそも、ブドウって何語?」
アイちゃん
「日本語でしょ?」
ひらめき先輩
「ブドウの語源はギリシア語のボトルスなんで
すよ。日本にやってくる前に、シルクロードを
通って中国に入り、ボトルスに似た音の漢字
“葡萄”を与えられ、“ブータォ”と発音されて
いたそうです。そして奈良時代に、葡萄という
漢字が“ぶどう(漢語『葡萄』の音読)”という
発音とともに日本に入ってきて外来語として定
着したというわけです」
アイちゃん
「ギリシア語が語源だとは知らなかったですね」
デアくん
「中国経由で入ってくると、何でも難しい漢字に
なっちゃうね」
アイちゃん
「シルクロードを通ってきたブドウ。なんか、
ロマンチックね」
デアくん
「アイちゃん、一緒にシルクロードへ行かない?」
アイちゃん
「なに、寝ぼけたこと言ってんの!」
ひらめき先輩
「はい、きょうの雑談はここまで。
読者の皆さんも、最後までお読みいただき感謝します」